厳しい暑さが続いた今年の夏。
「暑いねー!」が合言葉のようになっていました。
そんな太陽のぎらぎらとした日差しを、
「大変なもの」から「素敵な力」に変える、楽しい活動に挑戦しました。
ある日の給食の準備で、幼児クラスのお子様たちが
玉ねぎの皮むきを手伝ってくれました。
「この皮で、布を染めることができるんだよ!」と話すと、
お子様たちの目はきらきらと輝きます。
布を染めると聞くと、大きな鍋で煮出す様子を想像するかもしれません。
でも、今回は暑い夏の日差しを味方につけることにしました。
まず、お子様たちは真っ白なバンダナを輪ゴムでぐるぐると巻いて、
自分だけの模様作り。
どんな模様になるかは、開いてみてのお楽しみです。
そして、ペットボトルの中に、自分たちで剥いた玉ねぎの皮と、
模様を作ったバンダナ、そしてお水を入れて、準備は完了!
「お日様、お願いね!」
みんなで声を合わせて、ペットボトルを園庭の日の当たる場所に置きました。
ここからは太陽の出番です。
数日間、じっくりと太陽の光を浴びせて、染めていきます。
お子様たちは毎日、「ちょっと色が変わってきた!」と、
色の変化を興味深そうに観察していました。
そして数日後。
いよいよペットボトルからバンダナを取り出す時がきました。
輪ゴムをそっと外して、ゆっくりと広げてみると…
「うわー!きれい!」 「私の模様、こんなになったよ!」
あちこちから、歓声が上がります。
優しいオレンジ色に染まったバンダナには、
輪ゴムで縛った部分が白い模様となって、
くっきりと浮かび上がっていました。
一つとして同じものはない、世界に一つだけのオリジナルバンダナの完成です。
暑い夏の日差しも見方を変えれば、こんなにも優しく、
布を染め上げる力を持っている。
今回の活動を通して、お子様たちは自然の力のすごさや、
普段は捨ててしまうものを大切に使うことの楽しさを、
肌で感じてくれたようです。
完成したバンダナを頭に巻いてお店屋さんごっこをしたり、
食育のクッキングで使用したり、
お子様たちの宝物がまた一つ増えた夏の日でした。