2026.02.16その他

暦の上では春が近づいておりますが、
まだまだ冷え込む日が続いていますね。
園前テラスの木々も寒さに耐えながら、
春の芽吹きの準備をしているようです。

🌸 ポピンズナーサリースクール東大本郷さくらです。

今年度からスタートした、
お子様たちの知的好奇心を育む探求活動
「とうきょうすくわくプログラム」

2歳児クラス(ダファデルクラス)10名が
夢中になって取り組んでいるテーマは
「音」です。

今回は、実り豊かな秋から冬(10~12月)にかけて、
自然の中で「音」と出会い、
心を通わせた第2弾の様子をお伝えいたします。

お子様が主体的に動けるよう、
保育者は以下のような環境を整えて活動を行いました。

【テーマ】: 自然と音の探求活動

【場所と所要時間】:
園庭および保育室にて、
各回30分〜1時間程度(子どもの興味に合わせて調整)
2歳児クラスでは、給食を挟む9:45~13:30とし、
活動後に担任、講師と振り返り(30分程度)を実施。

【人的環境】:
音楽プログラム講師が月3回訪問、
自然探究(10月)の専門講師が同行。


🍂 新聞紙から広がる「秋」のイメージ(10月)

室内で「新聞紙」を使い、
破いたり丸めたりして音と感触の違いを楽しみました。

【保育者の環境設定】

新聞紙を「破る」「踏む」「投げる」といった
多様な動きが生まれるよう、広いスペースを確保。
音の違いを言葉(オノマトペ)で
表現し合えるような雰囲気づくりを行いました。

【準備したもの】 大量の新聞紙

「ゆっくり歩くとどんな音?」
「走るとどうかな?」と試す中で、
自分の出す音とお友だちの出す音の違いに気づき、
自然と「聴く」という意識が高まっていきました。

新聞紙を上に投げ上げた時。
「まあるくなあれ!」と
丸めて投げた新聞紙がパラパラと降ってくる様子を見て、
あるお子様が
「あ!葉っぱみたいだね」と声をあげました。

これは園前のテラスで落ち葉を降らせて
遊んだ記憶と繋がった瞬間だったかもしれません。

「どうすれば頭の上にもっとたくさん降らせることができるかな?」
と試行錯誤する姿に、確かな想像力の育ちを感じました。

🐜 あっこ先生と「たんきゅう」の旅へ(10-11月)

自然の専門家「あっこ先生」を迎え、
東大構内での探求が本格的にスタートしました

【保育者の環境設定】
「五感」を意識できるよう、イラストを用いた対話を導入
また、室内での音遊びが外の世界へ繋がるよう、
自然物と生活用具を組み合わせた環境を用意しました

【準備したもの】
自然物(ドングリ、松ぼっくり等)、調理器具(ざる、お鍋等)、
長い木の板、音叉(おんさ)、布、
魚釣りごっこができるアイテム(フェルト)、画用紙、箱


お散歩に出る前、
あっこ先生は「め」「みみ」「て」「はな」のイラストを見せながら、
小さなお子様にも分かりやすく
【たんきゅう】について教えてくれました

自然を大事にする「ありがとう」の気持ちを伝えてくれるあっこ先生に、
お子様たちはうなずきながら近づき、
あっという間に仲良しになりました

探究の始まりは、「長い板と木の実」でした
「転がしてみると、どんな音がするかな?」

カラコロと転がる音やその様子に、お子様たちは大笑い!

そこへ、布で隠しておいた「ざる」や「お鍋」が登場すると、
お子様たちは一気に押し寄せ、
木の実を使っておのおのに遊び始めました

気に入った音を見つけると、
「きいててね。いくよ!」と
嬉しそうに見せてくれる姿が印象的でした。

その後のお散歩では、車や鳥、虫の音など、
自然の音をたくさん発見しました。

雨上がりの水たまりでは、足踏みをして水音を楽しんだり、
葉っぱを落として浮いている様子をじっくり観察したり。

最初はそっと足を踏み入れるお子様たちでしたが、
徐々に動きが大きくなり、
はじける水しぶきと水の音に大興奮でした

あっこ先生が用意した布の上にフェルトの魚を置き、
植物の「ミズヒキ」を釣り竿にして魚釣りを楽しみました。

どうやったら魚にひっかかるのか試行錯誤し、
うまくいかなくても何度も挑戦する姿、
そして釣れた時の誇らしげな表情がとても印象的でした。

出会った植物たち:
イノコヅチの仲間、ムクノキ、イヌビワ、ケヤキ、
センダングサの仲間、ミズヒキ、クズ、ラクウショウ、エノキ

 

🕸 命の音に耳を澄ませて

あっこ先生が持ってきた「音叉(おんさ)」を鳴らし、
蜘蛛の巣に近づけた時のことです。
音の振動を感じた蜘蛛が反応する様子を、
お子様たちと一緒に息をのんで見守りました。

一つの音に全員の意識が集中した瞬間。
「耳を傾ける」ことが、命の不思議に触れる扉になるのだと、
大人も教わった貴重な体験となりました。

 

🍼 ペットボトルで奏でる自分だけの音(11月)

11月のすくわく音探求では、廃材をテーマに行いました

【保育者の環境設定】
「どうしたら音が鳴るかな?」と
お子様自身が考えて試せるよう、
あえて完成した楽器ではなく「素材」を提示しました

【準備したもの】
ペットボトル、自分たちで拾った木の実や小枝

皆で拾った木の実の中から好きなものを選び、
ペットボトルへ入れていきます

ボトルを振って音を出していると、
中身が出ないように口を塞いで工夫するお子様がいました

言葉にするのは難しくても、周囲を観察して
「ドングリが出ないようにしているんだよ」と
教えてくれる姿に、考え工夫する力の育ちを感じました

 

🥤 ストローの笛で「ふー!」と大合奏(12月)

廃材シリーズの3回目では、ストローを使って笛を作りました

【保育者の環境設定】
太さの異なるストローを配り、
それぞれの特徴や組み合わせによる発見を促しました

【準備したもの】
太さの異なるストロー

一人が「太いストローの中に細いストローが入る」
ことに気づくと、皆が同じように入れて観察を始めました

 保育者にストローの笛を作ってもらうと、
口にくわえて一生懸命吹こうとします

はじめは息を吹くのが難しく、
「ふー」と声に出しながら
「むずかしい……」と伝えてくれたお子様

最初は音が出ないことに少し悲しそうな表情も見せましたが、
次第に音を声に出したり、
お友だちの前に出て堂々と発表したりと、
自分なりの音遊びの楽しみ方を見出していました

 

📝 保育者と専門講師(あっこ先生)とのカンファレンスと振り返り

活動後の振り返りと自然探求の研修をおこないました。

以下のような気づきが共有されました

  • 「禁止」ではなく「探求」へ
    普段は止めがちな遊びも、安全を確保した上で
    ダイナミックに経験させてあげられたことで、
    お子様たちの表情がいきいきと輝き、
    自主性が育まれるのを感じました

  • 「分からない」を一緒に楽しむ
    大人が全ての答えを知っている必要はなく、
    お子様と一緒に「不思議だね」と面白がることが、
    知的好奇心を引き出す鍵となります

  • オノマトペによる表現の広がり
    感じたままを音で表現する姿が増えました。
    ポピンズの教育指針「知力8」に基づき、
    自由遊びの中でどのような知能を発揮しているか
    観察することの重要性を再確認しました

耳を澄ませ、音を楽しみ、自然と対話した3ヶ月間。
最初はただ「聞こえてくるもの」だった音が、
今では「自分たちで発見し、楽しむもの」へと変わってきています。

次回の報告(第3弾)が今年度最後の報告となります。
音を探求し音づくりをさらに深めていく
お子様たちの様子をお届けします。
どうぞお楽しみに。

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